■ アリ塚

戦闘で主力となる小型の個体は、エネルギーレベルが低い為に単独でのワープはできず、より大型の母艦型個体に寄生するか、あるいは特殊な群れを形成する事によって母艦機能を代替する。これが人類に”アリ塚”と呼ばれている物。

無数の個体が球状に凝集し、その中心にエネルギーの核を抱えている。超高温プラズマの核は太陽のように核融合を起こし、周囲のタウロン個体にエネルギーを供給している。核の周囲では無数のタウロン個体が縦横の円軌道を高速で周回しており、それが幾層にも重なっている。この中では個体同士の電気的、光学的な通信が膨大に行われ、それが群れとしての意思を形成している。よって運用者(指揮官)は個別の個体を意識することなく群れに対して命令を下すことができる。

アリ塚は目的によって形状が変化する。球形は臨戦態勢であり、多数の個体を外側から猛烈な勢いで射出する。長距離を移動するときは円筒形に変化し、その一端を開放してロケット推進する。また同様の形状で強力な粒子ビーム砲台となる事も出来る。その他にも、核をワームホール化してワープを行ったり、大気圏への進入や離脱も可能で、その運用の自在性、簡便さから小規模な部隊としてよく用いられる。