■ エルマントスの時空流

エルマントスは自己の存在を時間軸方向へ運動させることができる。三次元の存在を時間軸方向へ伸びる1本のひもに例えると、その1点(現在時)をS字型に折り返すようなイメージ。この能力を行使すると過去のある1点に対して干渉することができる。ただしこの運動にはノドスにとっても大きなエネルギーが必要で、干渉できる時間の範囲は限定される(未来への干渉は比較にならぬほど巨大なエネルギーを要するため不可能)。そのエネルギーは時空の歪みとして蓄積されるが、時空の復元力によってやがて歪みは解消し、その際にエネルギーも放出される。

ある特定の時点へ集中的に干渉すると現在時とその時点との間に過度のエネルギーが集積し、最終的にはエルマントス自身にも制御不能になる。太陽系での戦いでは、歪みの開放エネルギーをそのままベルクロスへの攻撃に用いたため、あらゆる可能性においてその実行を阻止され、塞き止められたエネルギーは時空流暴走の果てにエルマントス自身へとはね返った。

ベルクロスが時空流からの攻撃に対処できたのは、その秀でた攻撃力にもよるが、時間軸方向への知覚を持っていたから。アルテミアがアクティブワープを追跡できたのもほぼ同じ能力。