第三章「凶刃ノ痕」

俺たちは、同じ未来(みち)を歩めると信じていた——

親友ホズルの国を守るため、ライガットは二等重騎士としてクリシュナ軍に正式入隊。バルド将軍旗下に配属された。デルフィングはシギュンによって大改修がほどこされ、多重装甲と大剣を帯びた姿に生まれ変わる。一方、リィを失ったゼス・エレクト・アルガス・クレオのワルキウレス部隊は復讐を誓い、ビノンテン第3次攻撃の準備を進めてゆく。その動きを察知したクリシュナ軍は反撃攻勢を企図。デルフィングを従えて出撃したバルド将軍部隊は、密かにワルキウレス部隊を包囲、攻撃を開始する。戦場で人の命を奪う覚悟を決められないまま参戦したライガットだったが、デルフィングの恐るべきパワーでアルガスの乗機を粉砕、ゼスの駆るエルテーミスへと突撃してゆく…。同じ頃、アテネス連邦の首都イリオスでは、この戦争の引き金となった「アッサム内乱」で虐殺を行い〝戦争の天才〟と謳われた将軍・ボルキュスが動き始めていた…。