作品紹介xxxHOLiC

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出席番号はフツウ、「あいうえお順」ですよね??

先日、都内某所の音響スタジオで行われた、xxxHOLiCのダビング作業に立ち会ったのだが、その休憩時間に出た話題。スタジオスタッフのひとりが、「誕生日順」だったそうなのだ。
その場にいたみんなに聞いても、ほかにそんなヒトはいな―――いた。

ダビングには、音響監督さん、音響効果さん、カントク、演出が立会う。
映像にME(音楽)とSE(効果音)を付けていく作業で、いよいよ大詰めの一大イベント。
アフレコで収録した声優さんの芝居と合わさって、作品が完成に向けて生まれ変わる瞬間だ。

音響効果さんには、ダビング前にあらかじめ映像素材が渡されている。
それを元に、足音、衣擦れ(きぬずれ)、環境音(風とかガヤとか)、心情説明音から四月一日のツッコミ音まで、あらゆるSEが準備されてくる。

また、音響監督さんも同じく、お渡しした素材を見て楽曲を選んだり、出だし・終わりのタイミングなどの音響演出プランを練ってこられる。
それらを合体(ミックス・ダウン)させ、音響面を仕上げるのが今回のダビングというわけ。

「音響」の現場をひさしぶりに垣間見て、「自分の進行の結果が試される」感覚を思い出した。

制作進行にとっての「現場」といえば、それはやはり、「画作り」の作業のこと。
腕の立つ原画さんをどれだけそろえられるか、動画や仕上げにどれだけスケジュールを残せるか…
といったことが、考えることの大半を占めてしまう。

画が出来上がっていく過程・状況についてなら、把握できるし予測もプランも立つ。
(自分が担当して回してるんだから当たり前なんですが)
けれど音響さんには、こちらから渡した素材しか、手掛かりがない。
もし、それが完成からは遠い状態のものでしかなかったら、大きな迷惑をかけることになる。

映像が何度も何度もリピートされては、音の微調整を繰り返す…というダビング。
進行の結果が試されるというのはそういうことで、目の前で自分の成績表をヒラヒラされるようなすわりの悪い感覚に、ついに慣れることはないのだった…(つぅか慣れんな直視だ)

小学校時代は誕生日順だった、というそのヒトは、もちろん(?)我らが水島カントク。
オイシイなぁ。必ずなにかあるなぁ。やっぱひと味違うぜ、カントク。
演出のイワサキさんは2番か3番だったというし、筆者(タニムラ)は後ろのタムラ君にヒザかっくんをされたものだ。全国のワダさんワタナベさん、一番後ろですよね??

さて今夜のxxxHOLiCは、第21話「ツメキリ」。
『新しい靴は夜おろすな』『食べてすぐ寝ると牛になる』『夜、口笛を吹くと蛇が来る』etc…
昔から言い習わされているけれど、なんの根拠もなさそうなコトバたち。
迷信だと言い張る四月一日。なぜ信じようとしないのか、その彼の身に訪れるデキゴトとは…?

お話のみならず、今夜はxxxHOLiCの音響世界の妙にも注目…いや、注耳。お楽しみに。